転職成功者インタビュー

北海道コカ・コーラボトリング株式会社
川嶋祐介さん(仮名・営業) 36歳

継続は力。粘り強い活動が実を結び、ベストマッチな転職に成功。

東京の物流企業に勤めていた札幌出身の川嶋さん。仕事にはやりがいを感じていたが、「30歳を過ぎた頃から、今後も東京で働き続ける自分がイメージできなかった」という。

加えて、年齢を重ねるにつれ、「大好きな北海道に貢献できる仕事がしたい」という思いもふつふつと湧き上がってきたと振り返る。

しかし、転職活動を開始したものの、条件に合う転職先はなかなか見つからない。それでもリージョナルキャリア札幌へのエントリーから約4年、粘り強く活動を続け、現在の会社への転職に成功した。

「私にとってはベストマッチな会社。今はとても充実しています。あきらめないでよかった」と喜ぶ川嶋さんの体験談を紹介しよう。

※本記事の内容は、2021年5月取材時点の情報に基づき構成しています。

過去の
転職回数
1回
活動期間
エントリーから内定まで1892日間

転職前

業種
物流業
職種
フォワーダー業務→物流拠点マネジメント(海外から入庫→国内へ配送)
業務内容
大手物流会社に勤務。海外取引が中心の物流拠点における人員、労務、業務、安全等の各種管理を含めたオペレーション全般を担当。フォワーダー業務の経験も持つ

転職後

業種
飲料卸売業
職種
事業開発部 営業
業務内容
非飲料事業の営業として、自社のアセットや、グループ会社の技術・人材を活用した飲料事業以外の新事業の開拓

一度は内定をもらえたが、家族のタイミングで断念。それでもあきらめなかった。

現在のお仕事はどんな内容ですか?

北海道コカ・コーラボトリング株式会社の事業開発部で、非飲料事業の営業を担当しています。自社のアセットやグループ会社の技術・人材を活用して、飲料事業以外の新事業を開拓していく仕事です。北海道内でおつきあいのある個人店舗や、スーパー、ホテル、企業をまわって飲料領域以外のお悩みを伺い、さまざまなサービスを提供しています。

例えば当社の物流網を活かして輸送サービスを提案したり、自販機メンテナンスのノウハウをいかして無人機のオペレーションを請け負ったり、その他にもビルの清掃、LEDの交換、エアコンのメンテナンス、樹木の伐採を引き受けることもあります。コカ・コーラってこんな仕事も出来るんだなと、入社して私も驚きました。

入社前のご経歴を教えてください。

出身は札幌です。北海道の大学で学んだ後、大手物流企業に就職し、東京で11年間勤務していました。最初の4年間は港湾で勤務し、コンテナ船荷役のプランニングや現場監督をしていました。その後は、海運貨物の取扱業務を4年間経験。最後の3年はアメリカの大手スポーツ用品メーカーに常駐して、海外工場からの輸入コントロールを任されていました。

転職したきっかけは?

自分が30歳を過ぎた頃から将来について真剣に考えるようになったのですが「東京で一生働き続ける」というのが、今ひとつピンとこなかったんですよね。

もともと私は地元企業から新卒時に内定をもらっていたんですが、留年してしまい、その話が流れて東京で就職、という経緯もありました。東京での仕事にやりがいは感じていましたが、年齢を重ねるごとに「北海道に貢献したい」という気持ちが強くなっていきました。

それでネットで情報を探すようになり、この「リージョナルヒーロー(現・転職成功者インタビュー)」のインタビュー記事を見つけたのですが、読んで驚きました。高校時代の先輩が出ていたんです。地元に帰ってバリバリ働いている先輩の姿を見て「いいな!」と思い、私もすぐにリージョナルキャリア北海道に登録しました。

しかし、これまで積んできた国際物流や港湾現場の経験が生かせる仕事に巡り会えなかったことや、1社決まりかけた時に下の子が生まれたタイミングが重なって転職が実現しなかったことで、実際にUターン転職するまでには約4年かかりました。

ですから今こうやって自分がリージョナルヒーローに登場できるのは、万感の思いがありますね。

今の会社に決めたポイントは?

物流に強い人間を求めている募集だったこと。それから、本社が札幌にあって北海道に密着した企業であるということですね。

また、せっかく北海道に帰るのだから、ワークライフバランスがとれた生活を実現できる環境で働きたいと思っていました。仕事内容については幅広い印象でしたが「いろんなことができそうだ」と前向きにとらえていました。

お金よりも、心の充足感が大切。庭付きのマイホームも実現。

転職していかがですか?

充実していますよ。あちこちに行って、いろんなお客様と話ができますし、なにより北海道のために働いているという実感があります。入社後は先輩について営業に行き、最初は玉ネギを輸送する仕事からスタートしました。その後は、駐車場の白線をきれいに書き直したり、コロナ対策として空港やオフィスの抗ウィルス、抗菌作業を担ったり、物販や新しいサービスにも積極的に挑戦しています。私の部署には「これはだめ」という制限がなく、自由な風土があるので、のびのびやらせてもらっています。

入社前は体育会系のイメージもありましたが、おおらかで、上下関係も厳しくありません。今のチームはベテランの営業メンバーばかりで、年齢的には私がいちばん下、しかも中途入社がほとんどない会社と聞いていたので、最初は緊張していましたが、皆やさしく指導してくれるので、すんなり溶け込めました。職場で飛び交う北海道弁を聞いていると、ほっとします。

生活面の変化はありましたか?

札幌市内にある実家のすぐ近くで一戸建てを購入しました。たまたま中古物件を探していたら、実家の並びで、見たことのある家が売りに出ていたんです。すごい縁を感じましたね。価格も東京だったら何倍もするでしょうね。

今は車通勤で、会社まで40分かかりますが、好きな音楽を聴きながらだと全く気になりません。寄り道もできるので、車通勤はとても気に入っています。

困ったことや課題はありますか?

記憶していた以上に、夏は暑かったです。東京出身の妻に「北海道の夏はエアコンが要らないよ」と言っていたのですが「うそつき」と言われてしまいました(笑)。

転職して良かったと思うことは?

北海道に貢献できる仕事がしたかった自分にとって、今の仕事はベストマッチ。毎日が充実しています。朝、家を出ると、目の前にパッと山並みが見えるんですよ。その風景を見るだけで「今日もがんばろう!」と思えるんですよね。

地元の仲間ともまた交流できるようになり、学生時代にやっていたハンドボールも再開しました。久しぶりに大会に出たりして、プライベートも充実しています。

昨年はコロナによる自粛生活を強いられましたが、自宅の庭で楽しそうに遊んでいる子どもたちの姿を見て、北海道に来てよかったと思いました。あのまま都内にいたら、ずっと家の中で子どもたちにもかなりストレスがたまっていたと思いますね。

東京は公園が少なく、どこも大混雑していましたが、北海道は公園がたくさんあるうえに、人も少ないので、ほぼ貸し切り状態で遊べます。なにより、自分が育った環境で子どもたちを育てられることがうれしいです。先日、上の子が、自分も通っていた小学校に入学したんですよ。入学式で久しぶりに校歌を聞いたときはジーンときました。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

「自分は転職できないのか?」とあきらめかけたときもあったのですが、粘り強く続けた結果、ベストな会社と巡り合えました。ご縁やタイミングって、あるんだと思います。それをつかむためには、粘り強く続けることが大切です。たとえすぐにうまくいかなくても、トライしたことは、今後の糧になるはずです。

正直なところ年収は下がりました。でも今、妻からは「活き活きしているわね」といわれるんですよ(笑)。お金も大事ですが、それよりも自分の気持ち、やりたいことがやれているという心の充足感が大事なんだということを今回の転職で実感しました。

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