2025.08.20
【セミナー】SPACE COTAN株式会社 採用セミナー開催レポート
こんにちは。リージョナルキャリア北海道のコンサルタント、續です。
2025年7月25日に、「宇宙港をゼロから創る ─ 射場開発&事業開発の挑戦 北海道スペースポート採用セミナー」と題した採用セミナーを開催しました。
SPACE COTAN株式会社(以下SPACE COTAN)の取締役兼常務執行役員CTOの干場 康行氏、取締役兼執行役員CSOの降簱 弘城氏にご登壇いただきました。
本記事ではセミナーで語られた内容を要点をまとめてお伝えします。

登壇者プロフィール

宇宙戦略基金とSPACE COTANの取り組み
降簱氏は、2024年度にスタートした宇宙戦略基金の概要を説明した。この基金はJAXAが事務局を務め、国が1兆円の予算規模で民間企業などの技術開発を支援する仕組みだ。SPACE COTANは第1期において、打ち上げ高頻度化を目指す地上設備の技術開発テーマに採択され、最大で105億円の支援を受けることが決まった。高頻度打ち上げ実現のために、複数種のロケットに対応するインターフェース共通化や、極低温推進薬制御、共通無線システム、気象予測の精度向上など、具体的な研究開発を進めている。

宇宙版シリコンバレー構想
SPACE COTANが掲げるビジョンは「北海道に宇宙版シリコンバレーをつくる」ことだ。
高頻度にロケットを打上げられる宇宙港をつくることで、その周辺に製造・観光・飲食・宿泊などの幅広い産業を創出し、北海道の地域活性化と日本の発展に貢献することを目指している。

SPACE COTANの事業開発戦略
降簱氏は、射場を活用したマネタイズ戦略として、国内外のロケット事業者の誘致や観光と連動した事業を進めていると説明した。事業モデルの構築と実績の蓄積を並行して進めており、2025年7月には、北海道スペースポートにて、台湾企業の日本法人「jtSPACE株式会社」のロケット打上げを支援。これは国内初の海外資本によるロケット打上げとなった。また、事業拡大のための資金調達も進行中である。
SPACE COTANが求める人物像
干場氏は、人材面の課題として「好奇心を持って幅広く取り組める人材が必要」と強調。降簱氏は「会社のビジョンに共感し、自律的に動ける方」を求めていると語った。
SPACE COTANで描けるキャリアと将来
両氏は、SPACE COTANが日本および世界でも類を見ない新しい宇宙港を作ることから、多様な経験を積めると述べた。また、自ら事業を創り出し、ポジションを作ることが可能であると強調。降簱氏は、北海道スペースポートを宇宙へのゲートウェイと位置づけ、将来的には人類の宇宙進出を支える重要な施設になることを期待すると述べた。
SPACE COTANでは、人の往来や物資輸送が当たり前になる未来を見据え、宇宙港の高頻度打ち上げ体制を目指している。そして、宇宙港を中心としたまちづくりが地域再生のモデルになると期待を込めて語った。
Q&A
参加者からの質問に対し、干場氏と降簱氏は打ち上げコストについてアメリカを基準として50%程度の削減を目指していること、高頻度打ち上げのポイントとして運用効率化と地域理解・行政連携が重要であると回答した。また、和歌山県のスペースポート紀伊との違いとして、北海道スペースポートが複数のユーザーが利用できるマルチユース施設である点を強みとして挙げた。
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※一部HPに掲載していない非公開ポジションもあります。ご興味ある方はお問い合わせください。
SPACE COTAN株式会社の募集情報一覧次回セミナーのご案内
2025年9月26日(金)19:00~20:00にオンラインにて、SPACE COTAN株式会社、株式会社MJOLNIR SPACEWORKS、Letara株式会社の3社が登壇するセミナーを開催します。 ご興味のある方は是非お申込みください。